日本的な何かを求める人

 世界のみなさま、おはようございます。

 某有名芸能人チーム(素直に嵐と言えばいいのに)の引退で、あちらこちらにロスな人を見かけるようになった、沖縄らぶびたんDays、主筆の喜良原(きらはら)です。

 「安室奈美恵さんのとき、アムロスと言っている人がいたけど、そんなこと有り得ない!と思っていた。いまは、アムロスの人たちに謝りたい」という知人の言葉に、そんなこと有り得ない! と言ってしまいそうです。

 だめだめ。思いは人それぞれ。

 さて、「日本人初の!」という枕詞で語られる女子テニス大坂なおみ選手のオーストラリア・オープン優勝、本当におめでとうございます。

 この大坂選手、昨年(2018年)9月のアメリカ・オープンの優勝から、やたらと「日本人初の」と枕詞をつけられて紹介されてきました。ほかにも「日本人らしい」や「日本人として」など、数え上げれば切りがないほど「日本人」に引きずり込まれる彼女を見て、きつくないかなと感じてしまうのは、わたしだけではないでしょう。

 ハイチ人の父親、日本人のお母さん、日本生まれの米国育ちで二重国籍かつ褐色の肌を持つ彼女は、日本語の質問を受けて英語で返答するくらい(聞き取りは完璧だけれど)日本語を話すのは苦手。

彼女が一般人ならば、米国であれ日本であれ、彼女が「日本人」と扱われるシチュエーションは非常に限られるでしょう。

それなのに、彼女は登場するすべてのメディアで「日本人」として活躍しています。

 いい加減、日本語でのおもしろコメントを求められるのにも飽きているのではないかなと、心配になるほどですが。

 沖縄では、その歴史上から、ある世代(70歳代前半)以降、ハーフ(現代的な表現では、ダブル)の外見を持つ人が、少なくありません。血筋的にクォーター(ここだとクワドラプルになるのでしょうか?)となると、それこそ数え切れなくなります。

 戦後しばらく、県内においても「ハーフ」に対する差別はあったと聞いています。それは戦争体験による悲惨な記憶、戦後の米軍統治に対する不平不満、そこに存在した不平等や事件事故など、すべての負の感情が、「ハーフ」というマイノリティに向けられたものだったと推察します。

 しかしまた、時代の流れとともに「ハーフの人に対する差別は、恥ずべきもの」という認識を持つ大人たちもたくさん現れ、わたしたちの世代になると、その人の外見よりも、その人の中身が重要だという感覚になり、それが正しいことかどうか分かりませんが、わたしは目の前の人がハーフなのかダブルなのか、クォーターなのかクワドラプルなのか、あまり認識できません。苦笑

 友人が「実はハーフ」だったという事実を、知り合って2年後に知らされたときも、一緒に仕事をするスタッフが「実はクォーター」だったと3年後に知らされたときも、それまで全然気づかなかった自分もどうかと思いますが、特に驚かずに、ああそうなのねと返事した自分もどうかと思ったりします。

 「喜良原さん、日本語がお上手ですね」と名刺交換の際に言われたときは、さすがに名刺の漢字は当て字に見えるのかなと感じましたが、自分がときどきは(主にインドより西のアジア系)外国人に間違われてしまうな外見であることも否めず、見かけはほぼ外国人だが先祖に外国人はいないという知り合いも少なくないし、外見でその人の何かを決めるという習慣は、自分自身にはないし、周囲の人にも少ないような気はしますね。

 先に沖縄県知事に選ばれた玉城デニーさんも、アメリカ人とのハーフで、その出自を隠してもいません。

 しかしながら、県内においてマイノリティに対する差別、あるいはそれに近いような「区別」的な扱いがまったく存在しないかと言えば、それはまだ確実に存在しますし、大坂なおみ選手の「日本人」に似た使われ方をする言葉で、「県出身」という表現が県内のメディアで踊っていることを考えれば、メンタルの部分ではあまり変わりはないようです。

 うむー、話がどこに流れていくか微妙になってきましたので、無理やり今日を締めていきますが、大坂選手の活躍が「日本人初の」と枕詞をつけられるのは(事実でもあるので)仕方ありませんが、これ以上彼女に「日本的な部分」や「日本語でのおもしろコメント」を求めるのは、敬意を欠く行為にしか映らないので、やめてほしいということです。

 スポーツ選手は、そのプレイや振る舞いで評価をされるべきであって、人種であったり、「〇〇人らしさ」的なものを求めるのは、いかにも日本のメディア的で、バラエティ番組を思わせる「予定調和」を感じさせる、常識知らずの恥知らずな行為です。

インタビュアーだけではなく、すべてのメディア人、そしてテレビのこちら側にいるわたしたちも心掛けなければいけないことです。

 人には、敬意をもって接する。当たり前のことです。

 沖縄らぶびたんDays、喜良原でした。

 また次回。

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